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山縣 和仁*; 大内 和希; 丸茂 和樹*; 半田 友衣子*; 原賀 智子; 齋藤 伸吾*
Inorganic Chemistry, 62(2), p.730 - 738, 2023/01
被引用回数:2 パーセンタイル:78.4(Chemistry, Inorganic & Nuclear)ネプツニルイオン(NpO)に対し解離不活性な錯体を見出すため、蛍光プローブ化学ライブラリーの中からポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)を用いる速度論的手法により、安定なNpO錯体の選抜を試みた。フルオレセイン修飾フェナントロリン-2,9-ジカルボン酸錯体は、自己解離速度定数810 sと非常に解離不活性であることを見出した。この速度定数は、これまで報告されているNpO錯体の解離速度より100万倍遅い。この特異性を利用しPAGEによるNpO錯体の蛍光検出を試みたところ、検出限界68pmol dm(17fg)の極微量検出を達成した。模擬使用済み核燃料及び高レベル放射性廃棄物試料への適用にも成功した。
Eichler, R.*; 浅井 雅人; Brand, H.*; Chiera, N. M.*; Di Nitto, A.*; Dressler, R.*; Dllmann, Ch. E.*; Even, J.*; Fangli, F.*; Goetz, M.*; et al.
EPJ Web of Conferences, 131, p.07005_1 - 07005_7, 2016/12
被引用回数:3 パーセンタイル:72.98(Chemistry, Inorganic & Nuclear)近年、物理的な前段分離装置を活用することにより、超重元素の比較的不安定な単一分子の合成と研究が気相化学研究によって可能になった。非常に揮発性の高い106番元素のヘキサカルボニル錯体Sg(CO)の合成は最近の大きな成果である。この成功を受けて、中心金属原子と周囲の配位子間の第一乖離エネルギーの測定を第2世代の実験として実施した。管状の分解反応装置を用いた手法を開発し、短寿命のMo(CO), W(CO), Sg(CO)錯体に適用することに成功した。
Usoltsev, I.*; Eichler, R.*; Wang, Y.*; Even, J.*; Yakushev, A.*; 羽場 宏光*; 浅井 雅人; Brand, H.*; Di Nitto, A.*; Dllmann, Ch. E.*; et al.
Radiochimica Acta, 104(3), p.141 - 151, 2016/03
被引用回数:31 パーセンタイル:95.03(Chemistry, Inorganic & Nuclear)周期表第6族元素で最も重いSgのヘキサカルボニル錯体の熱的安定性を調べることを目指して、短寿命MoおよびW同位体を用いてヘキサカルボニル錯体を合成し、その合成および解離条件を調べた。チューブ状の反応装置を用いてヘキサカルボニル錯体を解離させ、第1解離エネルギーを導出できるかテストした。第6族元素のヘキサカルボニル錯体の解離を調べるには、反応表面として銀が最適であることがわかった。Mo(CO)およびW(CO)の解離が起こる反応表面温度は、それらの第1解離エネルギーと相関があることがわかり、この方法を用いてSg(CO)の第1解離エネルギーを決定できる見通しを得た。
多幡 達夫*; 白井 稔三*; 左高 正雄; 久保 博孝
Atomic Data and Nuclear Data Tables, 92(3), p.375 - 406, 2006/05
被引用回数:73 パーセンタイル:95.13(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)窒素分子と窒素分子1価イオンの電子衝突断面積は、低温プラズマの研究分野では重要とされている。例えば、核融合研究では、窒素ガスをダイバータプラズマに入射し放射冷却を増大することにより低温ダイバータプラズマを生成しダイバータ板の熱負荷を低減する実験が行われているが、この低温ダイバータプラズマをモデル化及び診断するためには窒素分子と窒素分子1価イオンの電子衝突断面積が必要である。ここでは、2003年までに実験的に測定された窒素分子と窒素分子1価イオンの電子衝突断面積を収集した。対象にした衝突過程は、弾性散乱,運動量移動,回転励起,振動励起,電子励起,電離,解離,発光の74過程である。収集した断面積は、図にまとめ、評価し、推奨値として解析的表式を当てはめた。解析的表式としては、Green and McNealの経験式を変形したものを用いた。
黒崎 譲; 横山 啓一; 寺西 慶哲
Chemical Physics, 308(3), p.325 - 334, 2005/01
被引用回数:23 パーセンタイル:60.47(Chemistry, Physical)248及び193nmの光によるギ酸の二つの解離反応、HCOOHHO+CO(1)及びHCOOHCO+H(2)、について、RMP2(full)/cc-pVDZレベルでのdirect ab initio molecular dynamics法を用いて約1200本の古典トラジェクトリを計算した。その結果、反応2における相対並進モードへのエネルギー分配の割合は、反応1におけるそれよりもはるかに大きいことが明らかとなった。このことは反応1と2の遷移状態の構造の違いによるところが大きいと考えられる。また、生成物であるCOとHはともに振動,回転状態が励起されていることが予測された。本計算から見積もられたCOの振動状態分布は、248nm光による光解離実験の値とよく一致した。
黒崎 譲; 横山 啓一
Chemical Physics Letters, 371(5-6), p.568 - 575, 2003/04
被引用回数:31 パーセンタイル:69.48(Chemistry, Physical)UB3LYP/cc-pVDZレベルでの直接非経験的分子動力学法を用いて、Tポテンシャル面上での光分解反応,CHCHOCH+HCO、について全部で400本のトラジェクトリを計算した。その結果、反応生成物であるCHは振動,回転ともに励起しないが、HCOは振動励起しないものの回転励起することが予測された。トラジェクトリ計算の結果を平均するとHCOの回転エネルギーは1.1kcal/molとなり、これは利用可能なエネルギー、7.3kcal/molの15.1%にあたる。本計算結果は実測値と数%の誤差で一致している。
黒崎 譲; 横山 啓一
Journal of Physical Chemistry A, 106(47), p.11415 - 11421, 2002/11
被引用回数:36 パーセンタイル:73.04(Chemistry, Physical)RMP2(full)/cc-pVDZレベルでのdirect ab initioダイナミクス法を用い、S面上での光解離反応CHCHOCH+COのトラジェクトリを全部で100個計算した。相対並進エネルギー,CO内部エネルギー,CH内部エネルギーに対するエネルギー分配はそれぞれ、28,20,51%と計算された。生成物のCOは高回転励起状態に励起されるが、振動状態は励起されないことが予測され、平均の回転及び振動量子数はそれぞれ68.2,0.15と計算された。この結果は、Ghermanらの実験(J.Chem.Phys.2001, 114, 6128)と定性的に一致している。
山内 俊彦; 早川 岳人; 静間 俊行
JAERI-Conf 2002-007, 54 Pages, 2002/08
「赤外FEL応用・核異性体」ワークショップは、2001年9月28日(金)原研東海研究所情報交流棟にて開催された。午前中のセッションではレーザーコンプトン線,T3レーザー等による線を用いた光核物理,天体核物理などのトピック6件の発表が行われた。また、午後のセッションでは 自由電子レーザー(FEL)応用としてダイオキシン類の分解,同位体分離,赤外励起分光,筋肉へのレーザー照射及び単層カーボンナノチューブやナノホーン等、7件の発表が行われた。招待講演として、極端に強いレーザー電場における分子の挙動に関する発表があった。参加総数は約50名で、講演は同時に木津(関西研究所)にもTV中継された。
横山 淳; 大場 弘則; 柴田 猛順; 河西 俊一*; 杉本 俊一*; 石井 武*; 大家 暁雄*; 宮本 佳樹*; 磯村 昌平*; 荒井 重義*
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(4), p.457 - 462, 2002/04
被引用回数:2 パーセンタイル:17.03(Nuclear Science & Technology)六フッ化ニケイ素(SiF)の赤外多光子解離を用いたシリコン同位体分離により高濃縮Siを得た。TEA炭酸ガスレーザーの10P(8)発振線(954.55cm)の光をセルにつめたSiFにフルエンス1.0J/cmで照射した。その結果、SiとSiは、生成物であるSiFと白色の粉に濃縮し、Siは分解しないで残ったSiFに濃縮した。99.9%濃縮のSiは、SiFを50%分解することにより得られた。また、SiFを連続的に流し、レーザー照射を行うことで、99.7%濃縮のSiを2.5g/hの生成速度で連続的に生成することが出来た。
黒崎 譲
Journal of Molecular Structure; THEOCHEM, 545(1-3), p.225 - 232, 2001/07
反応CH + Cl CHCl + Clのポテンシャルエネルギー面を、CASSCF及びMRCIレベルでcc-pVTZ基底関数を用いて計算した。その結果、この反応はCHCl + Cl サイドから見て、CASSCFレベルでは小さな反応障壁をもつが、MRCIレベルでは反応障壁を持たないことが明らかとなった。すなわち、反応CHCl + Cl CH + Clは自発的な反応であることが予測された。MRCI計算の結果は、以前われわれが行ったPMP4(SDTQ)レベルでの計算結果 [J. Mol. Struct. (Theochem) 503 (2000) 231]を強く支持するものである。
池浦 広美*; 関口 哲弘; 北島 義典*; 馬場 祐治
Applied Surface Science, 169-170, p.282 - 286, 2001/01
被引用回数:8 パーセンタイル:44.94(Chemistry, Physical)低温(96K)基板上に凝縮させたホルムアミド分子について炭素及び窒素内殻励起とそれに伴う解離過程を全電子収量-X線吸収微細構造(NEXAFS)法, 全イオン収量法, H+光刺激脱離法により調べた。C1s, N1sから*(C-H), *(N-H)への電子遷移によりそれぞれ C-H, N-H官能基から選択的解離によりH+生成量が増加した。このことは相当する空分子軌道がC-HやN-H上に反結合性をもつことを示している。また、凝集層の配向性を調べるためNEXAFSの入射角度依存性を測定した。吸着分子のCNO平面は表面平行より平均約42度傾いていることが決定された。
横山 淳; 横山 啓一; 高柳 敏幸
Journal of Chemical Physics, 114(4), p.1617 - 1623, 2001/01
被引用回数:6 パーセンタイル:18.65(Chemistry, Physical)ブロモクロロジフルオロタメン(CBrClF)の157nm光分解反応機構及びダイナミックスを光分解片並進分光法を用いて調べた。その結果、C-Cl結合解離(CBrClF→Cl+CBrF)、C-Br結合解離(CBrClF→Br+CClF)及び三体同時解離(CBrClF→Br+Cl+CF)が競争的に起こること、その分岐比は1.0:1.6:0.87であることを明らかにした。また、C-Cl結合解離及びC-Br結合解離で生成するCBrF及びCClFは大部分が回転周期(約1ピコ秒)よりも短い時間内に、C-Br結合解離及びC-Cl結合解離を起こすことがわかった。
山内 俊彦; 伊藤 伸一*; 峰原 英介
Technical Digest on 4th Pacific Rim Conference on Lasers and Electro-Optics (CLEO/Pacific Rim 2001), p.I_148 - I_149, 2001/00
赤外レーザー照射によるダイオキシン類の分解には、熱分解と多光子解離がある。この場合特に、分解するには高吸収率を持つレーザー波長の選択が重要である。さて、熱分解は低いレーザーパワーでも起き、その赤外吸収熱分解(無害化)のモデルとして、直接のレーザー吸収による熱分解に加えて、ダイオキシンの脱塩素化における水蒸気アシストの重要性を議論している。
市原 晃; 岩本 修; 横山 啓一
Atomic Collision Research in Japan, No.25, p.28 - 29, 1999/11
ガスダイバータの開発上重要な、Hと振動励起状態にあるH分子との衝突で生じるイオンの生成断面積を、理論的に計算した。計算手法はdiatomics-in-molecules (DIM) モデルポテンシャル上でのtrajectory-surface-hopping (TSH) 法を用い、重心衝突エネルギーが1.0から20.0eVの範囲内で断面積を計算した。そして計算結果から、H+H衝突においてHの初期振動状態の量子数vが0から5までは、vの上昇に伴って電荷交換反応によるHイオンの生成が急激に増加することを見いだした。また、v=8以上ではvの上昇とともに解離反応の増加が顕著になり、v=13以上では解離反応が主反応となることを確認した。
横山 淳; 高柳 敏幸
Chemical Physics Letters, 307(1-2), p.48 - 54, 1999/00
被引用回数:9 パーセンタイル:28.11(Chemistry, Physical)CFCClFHの3中心HCl脱離及びCClFCHの4中心HCl脱離反応で生成するHClの振動回転分布を2+1共鳴多光子イオン化法を用いて測定した。3中心脱離反応では、振動及び回転励起はほとんど起こらないのに対して、4中心脱離反応では、かなり振動及び回転が励起することがわかった。この違いは、遷移状態における分子構造、出口障壁の高さ及び反応途中の分子構造変化を反映した結果であり、ab initio分子軌道法計算で得られた遷移状態構造や分子構造変化をもとにHCl脱離反応ダイナミックスについて明らかにした。
久保 博孝; 竹永 秀信; 杉江 達夫; 東島 智; 鈴木 慎吾*; 逆井 章; 細金 延幸
Plasma Physics and Controlled Fusion, 40(6), p.1115 - 1126, 1998/00
被引用回数:64 パーセンタイル:86.63(Physics, Fluids & Plasmas)重水素原子のリサイクリング過程及び発光過程を理解するために、JT-60Uのダイバータ領域から放射されD線のスペクトル・プロファイルを、高分解能分光器で観測し、3次元中性粒子輸送コードを用いたモデル計算と比較した。本研究によって以下のことを明らかにした。(1)低密度プラズマでは、狭い成分のドップラー広がりは1.3eV、広い成分の広がりは2.2eVの温度に相当する。(2)観測したスペクトル・プロファイルは、モデル計算によってほぼ再現できる。ただし、TRIMコードを用いて得られている反射体数は、2倍程度過大評価である。(3)重水素分子及び重水素分子イオンからの解離励起が、D線の放射に大きく寄与する。(4)反射及び荷電交換によって生成された高エネルギー重水素原子は、ダイバータ領域から速やかに出ていくために、D線への寄与は小さくなる。また、以上の結果から、D線の強度から重水素のリサイクリング量を評価すること、及びD線のドップラー広がりからイオン温度を評価することに対して問題点を指摘した。
佐藤 圭*; 綱島 滋*; 高柳 敏幸; 藤沢 銀治*; 横山 淳
Journal of Chemical Physics, 106(24), p.10123 - 10133, 1997/06
被引用回数:31 パーセンタイル:71.53(Chemistry, Physical)シス、トランス及び1,1-ジクロルエチレン並びにトリクロルエチレンの193及び157nm光分解反応を光分解片並進分光法を用いて調べた。分解生成物の飛行時間スペクトルを解析し、二次分解反応を含む分解反応気孔及び分岐比を明らかにした。全ての分子は、n(C-Cl)状態を経由してC-Cl結合解離を起こし、生成した塩化ビニルラジカルはC-Cl結合解離を起こし二次分解した。またトランスジクロルエチレンの157nm光分解を除き全ての分子でHCl脱離反応が上記のC-Cl結合解離と競争的に起こること、シスジクロルエチレン及びトリクロルエチレンの157nm光分解でH電子脱離も起こることを明らかにした。
横山 淳; 横山 啓一; 高柳 敏幸
Journal of Physical Chemistry A, 101(36), p.6647 - 6652, 1997/00
被引用回数:15 パーセンタイル:47.5(Chemistry, Physical)光分解片並進分光法を用いてCHBrClCFの157nm光分解反応機構及びダイナミックスを研究した。その結果、C-Cl結合解離反応(CHBrClCFCHBrCF+Cl),C-Br結合解離反応(CHBrClCFCHClCF+Br),三体解離反応(CHBrClCFCHCF+Br+Cl)及びHBr脱離反応(CHBrClCFCClCF+HBr)が1.0:0.75:0.40:0.55の分岐比で競争的に起こることがわかった。また二次反応として起こるCHBrCF及びCHClCFのC-Br及びC-Cl脱離反応は、F原子が隣りの炭素に移ってから起こることを明らかにした。さらに、以前行ったCBrFCHClFの157nm光分解の結果と合わせて、分子構造が選択的C-Cl結合解離反応に及ぼす影響について議論した。
原子分子データ研究委員会
JAERI-Conf 95-022, 124 Pages, 1995/12
原子分子衝突素過程に関する原子分子データ研究委員会の研究会が、1995年3月14-15日の2日間原研東海研究所で開催された。研究会の主題として、水素、ヘリウムのイオン・原子・分子が関与する衝突素過程を取り上げ、関連する最近の理論・実験研究、核融合サイドからのデータニーズ、及びデータの評価研究の現状に関する講演が行われた。本報告書は、20の講演内容をまとめたものである。主な内容は、化学反応、イオン-分子反応、電荷移動、励起、電離、解離に関するものである。
横山 淳; 横山 啓一; 藤沢 銀治
Chemical Physics Letters, 237, p.106 - 110, 1995/05
被引用回数:13 パーセンタイル:45.74(Chemistry, Physical)オクタフルオロシクロブタンの赤外多光子解離反応ダイナミックスを光分解片並進分光法を用いて研究した。分解反応(cyclo-CF2CF)で放出される生成物の相対運動エネルギーは、31kJ/molにピークを持つ分布を示し、出口障壁(逆反応の活性化エネルギー)の約30%が運動エネルギーへ変換されることがわかった。ab initio分子軌道法計算により得られた遷移状態構造をもとに、切れていくCF基とCF基の間に反発力が働き、生成物であるCFが回転励起するというモデルを用いて出口障壁の運動エネルギーへの変換割合を求めた。その結果は、実験値とよく一致し、cyclo-CFの分解反応は、二つのC-C結合が段階的に切れるメカニズムで進むことを明らかにした。